Music Review : B
BACKSTREET BOYS/ MILLENIUM 【90点】
アメリカの5人組ポップスグループの3rdアルバムで、全世界で3000万枚という天文学的セールスを記録したモンスターアルバム。とにかくメロディの質がすばらしく、#1「Larger Than Life」、#2「I Want It That Way」、#3「Show Me The Meaning Of Being Lonely」とたてつづけの名曲にノックアウト。全編にわたり仄かな哀愁が散りばめられているところがとても良い。(H)
BACKSTREET BOYS/ BLACK AND WHITE 【82点】
前作と同路線だが明らかにクオリティは下。食傷気味。バラード#2「Shape Of My Heart」は◎。(H)
BACKSTREET BOYS / NEVER GONE 【85点】
BSBお約束の美メロヴォーカルが堪能できる。前作BLACK AND WHITEに比べ随分よくなった。特に序盤が素晴らしい。(H)
BAD 4 GOOD / REFUGEE 【77点】
スティーブ・ヴァイの門下生が結成したバンドで平均年齢は14歳だとか。(H)
BAD COMPANY / HERE COMES TROUBLE 【76点】
BAD ENGLISH / BAD ENGLISH 【76点】
JOURNEYのニール・ショーン、ジョナサン・ケインらが結成したスーパーバンド。アメリカンHRの王道を突き進むサウンドだが、メロディの質は並程度。(H)
BAD ENGLISH / BACKRASH 【80点】
BAD HABIT / AFTER HOURS 【83点】
スウェーデン出身のハードポップバンドのデビューアルバム。キーボード主体の非常にメロディアスなサウンドで、ややヒステリックながら個性的なヴォーカルが特徴。爽快感、哀愁、美しいハーモニーが満載の一枚。#10「More Than A Feeling」はお馴染みBOSTONのカバー。(H)
BAD HABIT / REVOLUTION 【91点】
甘美で煌びやかなキラキラ感満載のサウンドで80年代メインストリーム型北欧ハードポップを体現するスウェーデンの5人組の2ndアルバム。メロディの質量が共に極めて豊富で、どんなタイプの曲でもまず印象的なメロディが心を刻む。#9「Another Night」、#10「High On You」といった秒殺ハードポップをはじめ、バラードも挙げればキリがないほど全てが魅力的な名曲ばかり。エッジの立ったギターやキーボードの装飾も前作より効果的で、メロディアスハードロックの理想型のサウンドだ。(H)
BAD HABIT / ADULT ORIENTATION 【92点】
スウェーデン出身のメロディックロックバンドの3rd。前2作はハードな曲とバラードがバランス良く配置されたアルバムだったが、今回はハードな部分がかなり削がれたAOR作品。ギターパートすらない曲もあり、ロックという範疇には収まりきらない間口の広いサウンド。全体的には爽快感ただよう自然体の作風が心地よさを誘う。春のうららかな陽気によくマッチし、蒸し暑い夏の清涼剤になり、もの悲しい秋には元気をくれ、寒い冬には心を暖めてくれる。最高のポップ・アルバムだ。(H)
BAD MOON RISING / BAD MOON RISING 【79点】
BADLANDS / BADLANDS 【74点】
BALANCE OF POWER / BOOK OF SECRET 【78点】
とことん正統的なサウンドで掴みはOKなのだが、歌メロが凡庸。(H)
BATON ROUGE / LIGHTS ON THE PLAYGROUND 【80点】
BBM / AROUND THE NEXT DREAMS 【79点】
ゲイリー・ムーアと、CREAMのジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルースが結成したスーパー・プロジェクト。ブルースベースの激渋アルバム。おおらかな#3「Where In The World」がお気に入り。(H)
BEAK JI YOUNG / 搾腔 【73点】
BLACKMORE'S NIGHT / SHADOW OF THE MOON 【84点】
BLACKMORE'S NIGHT / UNDER A VIOLET MOON 【92点】
期待以上の出来栄え。キャンディスのの声も音楽とマッチしていて聴いてると心が和んでくる。今回のアルバムはヨーロッパ各国の民族音楽を基に作られている。イギリス、ドイツをはじめ全部で10カ国の土地の曲が入っている。全くと言っていいほど退屈しない。どの曲も好きではあるがとりわけ気に入っているのは15曲目の「Now And Then」。この曲はキャンディス自身が作詞、作曲している。彼女の音楽センスの良さが十二分に伺える曲に仕上がっている。心が疲れたときに聴く必須のアルバムになることは間違いない。(K)
BLACK SABBATH / BLACK SABBATH 【86点】
BLACK SABBATH / PARANOID 【89点】
1970年発表の2ndアルバム。SABBATHの代表的なリフのひとつ、#2「Paranoid」は中毒性満点の超名曲。#1「War Pigs」や#4「Iron Man」も代表的な曲だ。(H)
BLACK SABBATH / MASTER OF REALITY 【87点】
BLACK SABBATH / BLACK SABBATH Vol.4 【86点】
BLACK SABBATH / SABBATH BLOODY SABBATH 【84点】
BLACK SABBATH / SABOTAGE 【86点】
BLACK SABBATH / HEAVEN AND HELL 【89点】
ドゥームバンドとしての面影はなく、様式美アルバムとして絶大な人気を誇る作品。バンドが持つすぐれたコンポーズ能力、リフのセンスに加え、ロニー・ジェイムス・ディオが持ち込んだ様式美マインドが見事に合致、#1「Neon Knights」、#4「Heaven & Hell」、#6「Die Young」等幾多の名曲を生み出した。(H)
BLACK SABBATH / MOB RULES 【88点】
疾走曲あり、重い曲あり、バラードありのバラエティに富む作品で、最初から最後まで一気に聴かせる流れは圧巻。最初静かで中盤から一気に疾走する「Fallin Of The Edge Off The World」ではHMの醍醐味を充分に味わうことができる。(H)
BLACK SABBATH / THE ETERNAL IDOL 【87点】
BLACK SABBATH / HEADLESS CROSS 【87点】
BLACK SABBATH / TYR 【91点】
1990年発表の通算17作目のアルバム。メンバーはトニー・マーティン、トニー・アイオミ、ニール・マーレイ、コージー・パウエル。ギリシャ神話を用いたコンセプト・アルバム的要素を含み、一貫してスケールの大きさが表現された懐の深いドラマティックなサウンド。厳かな#1「Anno Mundi」、#3「Jerusalem」、#4「The Sabbath Stones」、疾走曲#2「The Law Maker」、組曲となる#5「The Battle of TYR」、#6「Odin's Court」、からそれに続く壮大な#7「Valhalla」、コマーシャルだが哀愁たっぷりのバラード#8「Feels Good to Me」、各インストパートが軽快で芯の通った#9「Heaven In Black」と、捨て曲は全くない。(H)
BLACK SABBATH / CROSS PURPOSES 【83点】
BLACK SABBATH / UNDER WHEEL OF CONFUSION 【92点】
「BLACK SABBATH」から「THE ETERNAL IDOL」までの15作品からピックアップ。サバスの歴史を凝縮した驚異の4枚組ベスト・アルバム。初期の重くおどろおどろしいヘヴィリフは、今聴いてもその魅力は新鮮である。サバスの名曲は数多いが、やっぱり「Paranoid」は最高だ。(H)
BLACK STAR / BLACK STAR 【83点】
元HAREM SCAREMのドラマー、ダレン・スミス率いるプロジェクト。相変わらずHS組が取り囲んでいて、プロデューサーはハリー・ヘス。HSに通じるメロディックでポップな曲をブ厚いハーモニーで彩る王道ハードロックだ。こうなるとヴォーカルが違うHSじゃないか!とツッコミを入れたくなるが、当然このメンツでの作品が悪いはずもなく、HS関連ならなんでもというリスナーにとっては十分満足できる内容。ダレン・スミスのヴォーカリストとしての才能はHS時代にもよく知られているので、彼のパワフルでハスキーな声を堪能できるという意味で是非チェックしたい1枚。ハリーとの共作という#11「Why Do I」はハイトーンが炸裂する佳曲だ。カバー曲も多いがうまくアルバムの中で消化。元々バラードだという#6「Love Hurts」あたりが素晴らしい。(H)
BLACK STONE CHERRY / BLACK STONE CHERRY 【81点】
BLIND GURDIAN / TOKYO TALES 【80点】
BLIND GURDIAN / SOMEWHERE FAR BEYOND 【84点】
BLIND GURDIAN / MIRROR MIRROR 【85点】
BLIND GURDIAN / NIGHTFALL IN MIDDLE-EARTH 【85点】
BLINDMAN / BLINDMAN 【84点】
国産ハードロックバンドのメジャーデビュー作。良い意味で日本人離れしたサウンドはかなりイイ感じ。それを顕著に表しているのはヴォーカリストで、デヴィッド・カヴァデールを更に太く暑苦しくしたような重みのある声で、英詩を丁寧に綴り朗々と歌う堂に入った感じが、日本人にありがちな唱法から脱却していて気持ちいい。楽曲は平均点よりちょっと上くらいのレベルではあるが、フックに富んでよく練られており、いい曲で勝負しようとしている姿勢が伺われる。(H)
BLOOD STAIN CHILD / IDOLATOR 【94点】
日本が生んだ驚異のメロディック・デスメタルバンド・BLOOD STAIN CHILDの3rdアルバム。これほどの衝撃は久しぶり。初期IN FLAMESのような泣きと最近のIN FLAMESのような浮遊感、DARK TRANQUILLITYやEMBRACEDのような緻密さと煌びやかさ、DISARMONIA MUNDIのようなデジタルアレンジ、SOILWORKのようなモダン・ヘヴィ…と、たとえを挙げたらキリがないほど北欧屈指のバンドの名前を列挙したくなるサウンドで、しかもそれらのバンドに比肩する作品だ。このバンドの大きなポイントは、メロディックデスメタルとテクノ/トランスを上手く融合している点。決してメタル度を落とすことなく取り入れているのですんなりなじめるはずだ。選任のテクニシャンがいるだけにアレンジ感覚は抜群で、わかりやすさの中に多くのエフェクトとドラマが存在する。ボーナス曲はLUNA SEAだが、クセになる。もう少しプロダクションが向上すれば完璧。(H)
BLUE BLOOD / THE BIG NOISE 【85点】
BLUE MURDER / BLUE MURDER 【94点】
僕をブリティッシュ・ハードロックに引き込んだ名作。聴きこむほどに細部が見えてくる独特の英国臭は、アメリカのメジャーキーにはない良さがあることを教えてくれた。空間的に広がりのあるサウンド、ジョンの太いチョーキングの音と迫力のヴォーカル、トニーとカーマインの怒濤のリズム隊が織りなす音が僕を絶句させた。#1「Riot」#2「Sex Child」#9「Black Hearted Woman」はWHITESNAKEの潮流であり、WHITESNAKEの成功はジョンの力によるものが大きいということが明確に分かる。そのダイナミックさはこちらの方が上だ。絶唱するパワーバラード#6「Out Of Love」の言語に絶する美しさと力強さ、#7「Billy」の軽快なギター・ワークとメロディのフックが特にお気に入り。(H)
BLUE MURDER / THREE PIRATS...RIOT(boot) 【83点】
BLUE MURDER / NOTHING BUT TROUBLE 【91点】
トニー・フランクリン、カーマイン・アピスに代わりマルコ・メンドーサ、トミー・オースティンが、またニック・グリーン(key)、ケリー・キーリング(Vo)を加入させて発表した2nd(ただしメンバーは収録がほぼ終わった状態に行われたため、ほとんどが前作のラインナップで制作された)。前作の分厚い音像に比べるとかなりシャープでシンプルになって、各楽器の音がクリアに聞こえる。楽曲も速い曲からミディアム、スローナンバーとバランス良く配置されていて、それぞれにジョンの持ち味が発揮された一枚である。THIN LIZZY、WHITESNAKEと渡り歩いたジョンの才能を結集したようなアルバムだ。サイレンとともにヘヴィでシャープなリフが興奮を極限まで高めるHMの超名曲「We All Fall Down」でノックアウトされた人は多いだろう。ジョンの歌唱力も表現に幅が出て、様々なタイプの曲を器用に情感たっぷりに歌い上げる様は堂に入っている。「Runaway」「Save My Love」「I Need An Angel」そしてケリー・キーリングがリードヴォーカルを執る「I'm On Fire」等、名曲多数。(H)
BLUE MURDER / SCREAMING BLUE MURDER 【87点】
93年来日時のライブ音源。10曲しかないの!?とは誰しも思うことだろうが、そんな中でもほぼベストな選曲といっていい。THIN LIZZYの「Cold Sweat」と「Dancing In The Moonlight」、WHITESNAKEの「Still Of The Night」、そしてソロの「Please Don't Leave Me」等が収録。「Save My Love」のアコースティックバージョンはオリジナルと違った魅力があって良い。THIN LIZZYの曲を歌うジョンの歌い方は、フィルにそっくりだ。(H)
BoA / LISTEN TO MY HEART(album) 【85点】
15歳とは思えない抜群の表現力を備えた声は、どんなタイプの曲でも歌いこなす柔軟性も持ち合わせていると、1枚のアルバムを通して聴いて感じるところだ。#1「Listen To My Heart」、#3「Every Heart〜ミンナノキモチ〜」、#5「気持ちはつたわる」、#8「Amazing Kiss」、#10「ID;Peace B」、#14「the meaning of peace」と、シングルカット曲、さらにはカップリング曲も数曲あって、アルバムとしての新鮮味はやや薄いが、#2「Power」や#11「Nobody But You」などはキャッチーでインパクトがある。ただ、昨今流行のリミックスバージョンは勘弁いただきたい。#13「Listen To My Heart」のリミックスも元曲の魅力を台無しにするひどい出来だと思うのだが...(H)
BoA / No.1 【87点】
このアルバムは韓国でリリースされた韓国でのセカンドアルバムの輸入盤。日韓通算3作目ということになるのだろうか。ボーナストラックの「Listen To My Heart」を除いては日本でのアルバムとダブりがなく、全て韓国語(その「Listen To My Heart」も韓国語なのでこのバージョンはたぶんこのアルバムでしか聴けない)。個人的に韓国語での曲の方が興味があったことに加え、楽曲の質やジャケットのセンスなど、あらゆる面においてこちらの方が上を行っていると思う。若さと大人っぽさが同居した絶妙な表現力のブレンド具合と、それを生かした粒揃いの楽曲の数々は、言語の壁を超えた素晴らしい魅力に溢れている。メロディも非常にシンプルでわかりやすく、ストレートに表現する彼女のヴォーカリゼーションが直接心に染み込んでくる。そんな素直で普遍な音楽は好感度大。ボーダーレスな活動をしているアーティストも多くなる中、彼女にはその抜群のスター性と実力でスターダムにのし上がってほしい。(H)
BoA / VALENTI【82点】
今や日本や韓国といったアジア市場だけでなく、英国の世界的人気ポップグループWESTLIFEのベストアルバムでの競演(「Flying Without Wings」)も果たし、確実に飛躍を遂げているBoAの国内2ndアルバム。「Valenti」、「No.1」、「Jewel Song/Beside You -僕を呼ぶ声-」、「奇蹟」などのヒットシングルはもちろん、シングル以外の曲も安定したクオリティがあって安心してBoAの素晴らしい歌唱が楽しめる。#6「WINDING ROAD featuring DABO」はいきなりヒップホップ調なのでビックリしたが、ファルセットで歌う美しいコーラスのメロディが素晴らしく、異色な試みも確実に自分のモノにしている。末恐ろしい16歳。初回のみの「Listen To My Heart」、「Valenti」プロモDVD付きもお得。(H)
BoA / ATLANTIS PRINCESS 【80点】
BoA / LOVE AND HONESTY 【80点】
いまや日韓両国文化の架け橋的存在になっているBoAのニューアルバム。両国通じてかなりのアルバムを出していたので、日本ではまだ3作目というのがちょっと意外な感じ。何でもこなせる堂々とした歌唱は相変わらずで、ダンサブルな曲からバラード、ちょっと気怠い感じの曲まで見事に歌いこなしている…というのはデビュー当時から感じていたわけで、正直最近はちょっとマンネリというか、あんまり真剣に聴けなくなってきている自分に気づく。これはBoAを取り巻く音楽ビジネスの功罪なのかも。たくさんリリースするのもよいけどマンネリを感じさせる楽曲のフツーさが気になるところで、BoAの歌唱力に頼っているだけっぽい。「Rock With You」とか「Double」はリスナーが求める予定調和のタイプの曲なので歓迎だけど、その他大半の楽曲はいい曲はあれどいまひとつ感は拭えずじまい。アイドル化しなきゃいいけど、このジャケじゃなぁ…。(H)
BoA / MY NAME 【72点】
BOB CATLEY / THE TOWER 【91点】
TENのゲイリー・ヒューズをソングライター/プロデューサーに迎えて作られたMAGNUMのヴォーカリスト、ボブ・カトレイのソロアルバム。英国ロックを代表するふたりが作り出したサウンドは、当然のごとく極上の英国HRを生み出している。ゲイリー・ヒューズ独特のメロディラインはTENで披露している雄大で叙情的な深みのあるHR路線で、ボブのヴォーカルにも見事にハマっており、二人の絶妙な波長とコンビネーションが曲の良さを更に引き上げている。特に#1「Dreams」、#2「Scream」、#3「Far Away」のたてつづけに襲いかかる哀愁バリバリの展開には失禁せずにはいられない。珠玉の名曲の宝庫。(H)
BOB CATLEY / LEGENDS 【91点】
前作「THE TOWER」はTENと酷似したサウンドだったが、本作ではゲイリーがボブの声や雰囲気にあわせて曲づくりをしたことが如実に窺える内容で、言い換えればMAGNUMの音に近づいたという印象。#3「Carpe Diem」などはそれが顕著に表れている。また、TEN同様この音楽を支えている貢献者、ヴィニー・バーンズのプレイも相変わらず圧巻で、特に#1「The Pain」の数段階に盛り上がる狂おしく弾きまくるフレージングは、TEN以降の彼のプレイの中でもベスト3には入るであろう見事なソロ。ゲイリー・ヒューズはこのアルバムでTENとの差別化を図ることに成功していると思う。「THE TOWER」と双璧をなす作品。(H)
BOB CATLEY / MIDDLE EARTH 【85点】
ボブ・カトレイ&ゲイリー・ヒューズの名コンビが放つ3rdアルバム。「ストーリーテラー」という言葉がこれほど似合う男はボブ以外にはいないと思うが、それに見合ったゲイリーの優れたソングライティングとプロデュース能力によって素晴らしくドラマティックな仕上がりとなっている。ファンタジックな歌詞に乗る曲の質や楽曲同士のつながりが非常に明快でスムーズになっていて、一気にアルバムを聴くことができる。ゲイリー色は色濃くも、前2作よりさらにボブらしい楽曲が並んでいるところもゲイリーの成長の跡が伺われる。それにしてもボブのストーリーテラーぶりは感動的。力強く歌い上げるところも魅力的だが、#2や#5などの導入部で見せる、囁くように、語りかけるように歌い上げる歌唱は見事としかいいようがない。(H)
BOB CATLEY / WHEN EMPIRES BURN 【87点】
英国の至宝、ボブ・カトレイのソロ4作目。これまでの3作品ではゲイリー・ヒューズ(TEN)をパートナーとして着実に名作を産み落としてきたが、今回はゲイリーとは離れ(個人的にはとても残念!)、プロデューサー、コンポーザーに同じくTENのキーボード奏者、ポール・ホドソンを筆頭とするメンバーを自身で集結させ制作されている。前作での大きな特色であった、ボブのストーリーテラー的な味を生かした大仰で荘厳な部分は後退し、よりハードさを強調した普遍的なヨーロピアンHRといった趣。その印象は随分異なってきこえるが、その分ボブの張りのある力強いヴォーカルがそこかしこに堪能できる。PULSEのヴィンス・オリーガン(g)による哀愁味を帯びた流麗なギターワークもギラリと光っており、ポール・ホドソンのキーボードによる装飾、コンポーズ能力とも抜群のセンスを感じるところ。ハードチューンからミドル〜バラード、またアイリッシュ風味とバラエティに富んだメロディックな高品質ナンバーが揃った快作。(H)
BONFIRE / POINTBLANK 【83点】
BONFIRE / LIVE 【84点】
BON JOVI / RUNAWAY 【86点】
初期BON JOVIの甘酸っぱい魅力が全て詰まっているといえるオープニング曲#1「Runaway」は、キーボードのイントロからしてとにかく衝撃的。(究極にダサいビデオクリップも衝撃w。でもエネルギーあっていいね。僕はかなり好きなんだけど。デビッドとアレックは、相当ヤバイ人なんだと当時思った)。この名曲に代表されるように、ポップでキャッチーでありながら適度なウェット感とハードネスのブレンド具合が非常に心地よいアルバムだ。#3「She Don't Know Me」、#4「Shot Through The Heart」等々、コンパクトにまとめられた佳曲群が若さ溢れるエネルギーに満ちて躍動している。後に世界的モンスターバンドに化ける彼らのセンスと輝きがそこかしこに見て取れる。(H)
BON JOVI / 7800°FAHRENHEIT 【86点】
このアルバムがBON JOVIとの出会いでり、HR/HMへの架け橋あった。#1「In and Out Of Love」のポップでパワフルなドライヴィングチューンを聴いたそのときから、僕のHR/HM人生が始まったのだ。あとから聴けば「Tokyo Road」等BON JOVIらしからぬ淡泊な曲があったりするのだが、HR/HMを知らぬ身にしてみれば「In and Out Of Love」のインパクトは相当なモノ。その他にも哀愁に満ちた#3「Only Lonely」やひたすら甘味なバラード#5「Silent Night」も出色の出来。いずれも美しいヴォーカルハーモニーが花を添えている。#4「King Of The Mountain」、#9「Always Run To You」等よりハードロックテイストにこだわったサウンドが多い。(H)
BON JOVI / SLIPPERY WHEN WET 【87点】
80年代のハードロックシーンの代名詞ともなったBON JOVIの、空前の大ヒットを飛ばしたモンスターアルバムで、その内容もモンスター級の充実度を誇っている。このアルバムは、HR史を語る上で絶対に外せない重要なエピックである。メンバーのパフォーマンスが優れているのはもちろんだが、それを最大限に引き上げたプロデューサーのブルース・フェアバーン、エンジニアのボブ・ロック、そして外部ライターとしてジョンやリッチーと究極の化学反応を引き起こしたデズモンド・チャイルドなどの功績も光っている。ハードロックのアンセム#3「Livin' On A Prayer」、#2「You Give Love A Bad Name」、カントリー調のカウボーイソング#4「Wanted Dead Or Alive」という代表曲が収録。後半にも#7「Without Love」#9「Never Say Goodbye」#8「I'd Die For You」といった佳曲が並ぶ隙のないアルバムだ。(H)
BON JOVI / NEW JERSEY 【88点】
前作「SLIPPERY WHEN WET」で世界中を席巻し、ブームを生み出したBON JOVIがこのアルバムでその地位をさらに不動のものにした。アルバムももちろん天文学的な売り上げを記録している。前作同様ブルース・フェアバーン、ボブ・ロック、デズモンド・チャイルドといった敏腕が腕を振るい、極上のロックアルバムに仕上げている。新たなアンセム#2「Bad Medicine」はハードロックを世界中のお茶の間に浸透させた名曲、ハードでタフでキャッチーなメロディックチューン#3「Born To Be My Baby」、いずれも物憂げなメロディに心揺さぶられる壮絶なバラード#4「Living In Sin」、#7「Wild Is The Wind」、#10「I'll Be There For You」、骨太ロックのダイナミズムが渦巻く#1「Lay Your Hands On Me」#5「Blood On Blood」など、前作まで感じた青臭い若さを払拭して、一皮むけたパワーとロックの魅力に満ちたエナジー全開のアルバム。(H)
BON JOVI / KEEP THE FAITH 【92点】
トップバンドならではのハードスケジュールとプレッシャーからいつしか解散の噂まで浮上してきた彼らだが、そんな中「Keep The Faith」という魂のこめられたタイトルとアートワークでで改めてメンバーの絆の強さを示した5th。これまでの若さとエネルギーを前面に出した雰囲気とは異なった、クールな佇まいで登場している。強靱な精神世界を示したダイナミズム溢れる#1「I Believe」〜#2「Keep The Faith」、自らの過去を皮肉混じりにうたう歌詞が大変興味深いアップテンポの#3「I'll Sleep When I'm Dead」、瑞々しいフックに溢れた、BON JOVIが生み出した珠玉のアメリカンロック#4「In These Arms」、感動的なバラード#5「Bed Of Roses」、#10「I Want You」、初の大作#6「Dry County」などバラエティ豊富な一枚。全体的にはバラツキもあるが、溢れんばかりのロックに対する精神性が強く現れた力強いアルバムだ。個人的には、甘酸っぱく擽ったい感情が目一杯詰まっている思い入れの強い作品。
BON JOVI / KEEP THE FAITH (single) 【83点】
BON JOVI / BED OF ROSES (single) 【85点】
BON JOVI / DRY COUNTY (single) 【82点】
BON JOVI / CROSS ROAD 【88点】
BON JOVI初のベストアルバム(というよりグレイテスト・ヒッツ的アルバム)。新曲として「Always」「Someday I'll Be Saturday Night」を収録。10年間でアルバム5枚は意外と少ないが、こうしてベストアルバムの収録曲を見るといかに多くの名曲を生み出してきたかが一目瞭然である。これを期に個人個人でベスト選曲を考えた人も多いでしょうね。(H)
BON JOVI / THESE DAYS 【87点】
ジョンが「We的アルバム」という通り、まさに「These days」な等身大の世界が描かれたアルバム。いい意味でも悪い意味でもオトナっぽくイメージが変わってきた彼ら。落ち着いた雰囲気の中で豊潤なメロディを聴かせている。それゆえに前作までのハードロック然とした部分がほとんどなく、全体的にはやや地味な印象も。唯一のハードナンバー#1「Hey God」でもジョンの歌唱にかつての力強さが感じられないのは全体のトーンを合わせたからだろうか。ただ、全体のトーンが控えめながらも個々の楽曲のクオリティは非常に高く、美しいメロディに彩られた佳曲満載の好盤である。歌詞は地味ながらポップな曲調の#3「Something For The Pain」、イントロのピアノが絶品の表題曲#4「These Days」、丁寧に紡ぎあげるメロディが心地よい#5「Lie To Me」をはじめとするバラード群と、どれをとってもBON JOVIらしい魅力に溢れている。このアルバムでバンドの一体感は極致にたどりついた印象だが、残念ながらベーシストのアレックが脱退し、サポートメンバーとして旧知のヒュー・マクドナルドが参加することとなる。(H)
BON JOVI / IT'S MY LIFE (single) 【88点】
買ったその日にこんなに1曲をリピートしたのは、過去に記憶がない。初めて視聴したあの日から、この曲を手にするまで一体どれだけ待ちこがれたことだろう。ロックの持つダイナミズムとメロディの普遍的な部分を盛り込み、さらにBON JOVIとしての新しい試みとタイムスリップするかの如き時代を超えた魅力が備わった名曲だ。デビッド・ブライアンのピアノとリズム隊の新鮮なビート、そして「Livin' On A Prayer」が頭をかすめるリッチーのトーキングモジュレーターで始まるオープニングはのっけから絶句。そんな余韻に浸る間もなくやってくるコーラスは、フックの嵐。リッチーの声も聴こえてなおよし。4分弱の短い時間で彼らの歴史を凝縮した。これは新たなアンセムだ!これ一曲なら95点献上デス!(H)
BON JOVI / CRUSH 【90点/91点】
まさか、これだけバラエティに富み、さらに躍動感のあるアルバムを作るとは。初期の頃のように若さで突っ走る姿勢ではない。「These Days」のように妙にオトナびたロックでもない。もちろん、ジョン・ボン・ジョヴィのソロアルバムのようなアーティスティックなアルバムでもない。これは、BON JOVIという刻印がしっかり押された「大人の若さ」が作り上げた瑞々しいロックだ。前作になかったポップな佳曲が目白押し。しかも、自分の栄光の焼き直しではない。全14曲、同じ曲調がないのも脅威的。さすが60曲から厳選されただけのことはある。メロディのキレとフックは新鮮さを保ちながらアルバムを終了する。 特に新しいエッセンスを取り入れた「I Got The Girl」と「One Wild Night」の終盤2曲は、全体のバランスという意味でも非常に面白い展開を持った曲だと思う。王道のロックソング「Just Older」はエネルギーに満ち、バラード「Thank You For Loving Me」「Save The World」も実に感動的な仕上がり。ジャニーズに提供した「Next 100 Years」ではリッチーの壮絶なソロも聴ける。オープニングのシングル「It's My Life」からボーナスの佳曲「Neurotica」までハイライトが幾重にも折り重なって、一枚を聴き終えることができる。世紀末を締めくくるに相応しい一枚だ。(H)
5年振りのアルバムは良い意味で期待を裏切られた。前作『These Days』のような路線でくると思いきや、『Slippely When Wet』っぽさが残っているとは正直驚いた。しかし、当時の感じのままというわけではなく、今までの彼等の成長ぶりがうかがえる。昔の良さを残しつつ、それでいて時代性をきっちりと押さえているところがさすがだ。彼等はさらに大きさを増して帰ってきた。さすがだね。 (K)
BON JOVI / EVERYDAY (single) 【82点】
通算8作目のアルバム「BOUNCE」からのファーストシングルは、ポジティブなメッセージが詰め込まれた新たなアンセム。最初の印象がやや薄く、いきなりガツン!とやられるフックを持った感じではなかったので、イマイチ感がしばらく抜けなかったのだが、今までなかったタイプで違和感があったのかも。ズッシリとしたリズムと、Aメロ〜ブリッジ、そしてコーラスに抜けるまでの劇的な展開は抜群。冒頭のトーキング・モジュレーターで「あの曲」をちらつかせなくても良かったのでは、と思うけどね。カップリングのデモ3曲の出来は平均的。いずれにせよ、新しいBON JOVIの一面が見られてかなりハッピー。(H)
BON JOVI / BOUNCE 【90点】
「CRUSH」からわずか2年という短いスパンでリリースされた8枚目の新作は、アーティストとして音楽を創造し、メッセージを伝えるという根本的な精神性を、BON JOVIだからこそ生み出せる音楽で強烈に訴えかける感動的な作品に仕上がっている。#1「Undivided」、#2「Everyday」、#11「Bounce」といった核となる楽曲をはじめ、この作品はアルバム制作に大きな影響を与えたあの悲劇を乗り越えるための力強いポジティブなメッセージで貫かれている。また、本作では現在の音楽シーンで活躍している多くの外部ライターと共作しているが、いずれもBON JOVIらしさを生かした仕上がりになっているのと思う。唯一、バラードに似たタイプの曲が多く全体的に平坦な印象を受けるが、BON JOVIらしい感動的なバラード#6「All About Lovin' You」、ジョンのソロ1stを彷彿させる#8「Right Side Of Wrong」、力強いメロディと歌詞が印象的な#9「Love Me Back To Life」と、要所でハイライトを持ってくる構成は「CRUSH」に肩を並べるクオリティだ。送り手と受け手の間に存在するメッセージが手に取るようにわかるという意味で、大げさだが媒体としてのBON JOVIの大きな存在感を感じる。トップに君臨しているからこそできることでもあり、BON JOVIのアクションはまた、多くの人の心に刻み込まれることであろう。(H)
BON JOVI / THIS LEFT FEELS RIGHT 【82点】
BON JOVIの代表曲をリメイクしたアコースティック・ベストアルバム。初回限定盤のみライブ映像を収録したDVD付き。「Bad Medicine」や「Lay Your Hands On Me」をはじめ、原曲と全く違うアレンジで、イントロだけでは何の曲なのかわからないものもある。いずれの曲も垢抜けた新たな空気感がうまく描かれていて、本気モードであることや、懐の広いスケール感が伝わってくる。もうかれこれ何百回も聞き込んでいる曲ばかりなのでなかなか馴染めないところもあるけれども、試みとしては面白いし、ファンの心理をくすぐるアイテムであることは間違いない。正直、何度も聴けるかというとそうでもなく(結局は原曲のほうが素晴らしいからなのだが)、この本気の姿勢にちょっと引いてしまうのも事実。それにしても、「It's My Life」があんなに哀愁たっぷりの感動的なバラードに変身してしまうとは…。DVDのほうは、ジャムセッション向きの曲ばかりで「Love For Sale」とかホントにかっこよい。横浜での「In These Arms」も良い感じ。(H)
BON JOVI / 100,000,000 BON JOVI FANS CAN'T BE WRONG 【85点】
20周年を記念して発売されたCD5枚+DVD1枚のグレイテスト未発表曲コレクション。ファン向けのアイテムかなと思ったが侮ってはいけなかった。主に「KEEP THE FAITH」以降の曲が多く、個人的にはその時代が好きなので好みの曲もかなり多い。「THE RADIO SAVED MY LIFE TONOGHT」、「EDGE OF A BROKEN HEART」あたりは普通にシングルカットしたらかなり売れそうだ。「Always」のデモも非常に興味深い。それからデビュー時代に書かれた「We Rule The Night」や「Borderline」もかなり良い出来だ。リッチー、ティコ、デヴィッドがそれぞれリードヴォーカルを取る曲もあって非常に楽しめる内容。
BON JOVI / HAVE A NICE DAY [single] 【95点】
「It's My Life」と全く同じ感動がまた味わえるなんて。何も変わっていないけど、違う曲。違う曲なのに、同じ感動。それって非常に難しいと思う。同じバンドだから変わってほしくないという気持ちもあるし、変わらないとつまらないと言われてしまうこともある。特にベテランの場合はそのさじ加減が難しいだろう。この曲は「It's My Life」っぽく「Everyday」っぽく「Bounce」っぽく「One Wild Night」っぽくもある。同じことの繰り返しだと思うファンもいると思うけど、個人的にはこのBON JOVIマジックに脱帽。(H)
BON JOVI / HAVE A NICE DAY [album] 【92点】
BON JOVI印100%の先行シングル「Have A Nice Day」でツカミは万全、その流れをアルバムにも見事に注ぎ込んだ素晴らしい作品。「CRUSH」も「BOUNCE」も良かったが、BON JOVIが等身大の実力を発揮したという点ではそれらを上回る満足度だ。どの曲もメロディがよく練りこまれていて、いままでありがちだった捨て曲群が見あたらない。おまけ的要素が強かったボーナス曲も「Dirty Little Secret」、「These Open Arms」といった本編から漏れたという楽曲が、シングルカットしてもいいくらいの良曲だったのにはビックリ。それからエッジの効いたリッチーのギターワークは久々心揺さぶられた。「Have A Nice Day」以外でキーになりそうな名曲は特に見あたらず全体としての小粒感は否めないものの、バランス感覚に長けた作品は長く愛せる一枚になりそうだ。(H)
BON JOVI / LOST HIGHWAY 【88点】
BON JOVI待望のニューアルバム。「カントリー」というキーワードが錯綜してちょっとばかり不安もあったが、結局は「ナッシュビルに影響を受けた BON JOVI」というアプローチとなっているようで、それはまさに言い得て妙というか、どこを切ってもBON JOVIなんでホッとした。むしろ意外とロックしてる。誤解を恐れずにいえば、どのアルバムにもあった、ちょっとライトな曲でかためたような感じ。このコンセプトにはドンピシャでハマるような素晴らしい曲ばかり。ライブ映えしそうな#1「Lost Highway」、#12「I Love This Town」、力強い#5「We Got It Going On」、キャッチーな#6「Any Other Day」、リアム・ライムスとの美しいデュエット曲#9「Till We Ain't Strangers Anymore」あたりが今のところお気に入り。特に#9の感動的な旋律はBON JOVIのバラードの中でもトップクラス。曲のラストに山場を再度つくる展開とか、アレンジも絶妙。
BOSTON / BOSTON 【83点】
BOSTON / DON'T LOOK BACK 【83点】
BOSTON / THIRD STAGE 【82点】
BOSTON / WALK ON 【83点】
BOWES & MORLEY / MOVING SWIFTLY ALONG 【81点】
BOWES & MORLEY / MO'S BARBEQUE 【90点】
ブリティッシュロックの真髄を究めるバンド、THUNDERが2001年に解散後、バンドのブレーンであったダニー・ボウズ(Vo)、ルーク・モーリー(G)によって結成されたプロジェクトBOWES & MORLEY。2003年にTHUNDERが再結成したあともこの名義でリリースとなれば、ファンとしても楽しみが増えて良い。今回も様々なアーティストとともに、自らのルーツを咀嚼しながら等身大の音楽を自然体で表現しており、聴き手を心地よさで満たしてくれる素晴らしい仕上がりになっている。クレジットにダニーは“ヴォーカル、悩み事一手引受”、クリス・チャイルズは“ベース、踊り”と明記してしまうセンス・オブ・ユーモアも相変わらず。彼らの作り出す音楽はどれも素晴らしいのだが、特に今回の作品のベクトルが自分の波長とマッチしていて個人的にこれまで以上に楽しめる内容。どの曲にも美しいメロディと穏やかな温もりがこめられており、ダニーの絶品のヴォーカル、ルークの情感豊かなギタープレイともに熟れた果実のような味わいだ。カバー曲は4曲。いずれも原曲を知らないがアルバムの中での溶け込み具合からしても、タイムレスなアルバムであることは間違いない。(H)
BRAZEN ABBOT / GUILTY AS SIN 【82点】
BRETT WALKER / NEVERTHELESS 【78点】
BRITNEY SPEARS / BRITNEY 【77点】
2、3曲試聴して「BACKSTREET BOYSみたい」と思って思わず買ってみた(実際、BSBのソングライターが書いている曲があるらしい)。が、実際はその試聴曲以外はそれほど自分の好みには合ってなくてちょっと残念。さすがに注目されているトップアイドル?だけあって、粘着力のある声質が個性的で存在感をアピールしている。キュートでセクシーという微妙な表現ができるシンガーって好きなので、その声を聴いているだけでも結構満足だった。(H)
BRUCE DICKINSON / BALLS TO PICCASO 【83点】
BRUCE DICKINSON / TYRANNY OF SOULS 【80点】
なぜかIRON MAIDENはそれほど好きになれないが、ブルースのソロはそれよりストレートなHM作品で、しかも彼の持つイメージを決して崩さないちょうどいい立ち位置が良くて、どちらかというとメイデンよりはこちらのほうが好み。稀代のヴォーカリスト、ブルース・ディッキンソンと必殺仕事人ロイ・Zのコンビは素晴らしいタッグだ。頭3曲が特に良い。ただあまり気持ちを込めて聞き入れる音ではないので、いいとは思いつつもそれほど響いてこない。(H)