Music Review : 2007年5月
OZZY OSBOURNE / BLACK RAIN 【80点】
ALLEN-LANDE / THE REVENGE 【83点】
SYMPHONY Xのラッセル・アレンと元MASTERPLANのヨルン・ランデという似たタイプのシンガーをマグナス・カールソン(g)が舵取りするプロジェクト、ALLEN-LANDEの2ndアルバム。こういったプロジェクトが単発で終わることなく続編がでることは非常に喜ばしい。というのも1stアルバムがあまりにも素晴らしく、プロジェクトとしての完成度に未来を感じたから。1stから2年のスパンを経てリリースされた2ndは、当然ながら1stの路線を踏襲した、適度なスピード感とキャッチーなメロディを併せ持った欧州型メロディック・メタルの醍醐味を存分に散りばめた好盤に仕上がっている。いまどき、このぐらい平均点の高い作品を作り出すバンドもなかなかいないので期待通りの作品で満足なのだが、その平均点レベルは前作を上回るところまでは到達していないかなというのも本音。「変わらないこと」が求められるこの手のバンドってそのへんのさじ加減が難しいですね…。
RUSH / SNAKES AND ARROWS 【81点】
GOTTHARD / DOMINO EFFECT 【86点】
MEGADETH / UNITED ABOMINATIONS 【85点】
メタル界の重鎮・MEGADETHの通算11作目。デイヴ・ムステイン(Vo/G)、グレン・ドローヴァー(G)、ジェイムズ・ロメンゾ(B)、ショーン・ドローヴァー(Dr)というラインナップ。一聴してMEGADETHの鋭角な部分がかなり強調されていて、全盛期の雰囲気が充満してると感じた。「Sleepwalker」のアグレッシブな疾走感、「Washington Is Next!」のキャッチーなメロディ、「Never Walk Alone」の中毒性のあるリフといった序盤のバリエーションや、リメイクの「A Tout Le Monde」、後半で顕著な速弾きのかっこよさなど、クールでアイデアがあってテンションの高いMEGADETHが戻ってきていると思う。