Music Review : 2006年12月
THUNDER / ROBERT JOHNSON'S TOMBSTONE 【86点】
ブリティッシュ・ハードロックバンド、THUNDERの8作目。このバンドはスタンスやルーツが明確なのでどうしても使いまわしフレーズが多くなってしまい、ツカミでぐっとくることはないのでスタンダード音楽的に聞き流しながら楽しむことが多いのだが、気がつくとTHUNDERワールドにどっぷり浸かってしまう、というパターンが多い。今回、前作「Amy's on The Run」、「Fade Into the Sun」のようなキラーチューンが見あたらないので、「地味だなぁ、同じだなぁ」と思いながらも、気がつけば休日にゆっくり聴きたい音楽として常に流れている感じ。やはり普遍的なロックを身の丈スケールでやっているバンドは強い。相変わらずバラードが泣ける。(H)
LAST AUTUMN'S DREAM / SATURN SKYLINE 【83点】
CHAOS RIDDEN YEARS / CHILDREN OF BODOM [DVD] 【85点】
I AM GHOST / LOVER'S REQUEST 【81点】
EUROPE / SECRET SOCIETY 【92点】
北欧の雄・EUROPEの再結成第二弾。正直あまり期待値が高くなかったが、これがまた予想を覆した素晴らしい内容。ジョン・ノーラムのいるEUROPEとはいえ、もちろん全盛期のバンドとはかなり違う方向性を歩いている現体制。しかしこれはこれでいい落ち着きどころなのかもしれない。ジョーイ・テンペストの天才的作曲センスと、音圧がビンビン響くへヴィなジョンのギターがいい感じに調和が取れている。どの曲もサビが非常にキャッチー、なんといってもジョンのフィーチュア度が高いのがうれしい。かなり弾きまくってます。#11「Devil Sings The Blues」のラストに延々と奏でるソロは鳥肌モノです。#3「The Getaway Plan」はTHIN LIZZYっぽかったりして、クセになる大人の味だ。(H)