建物打ち合わせ(6)
目下最大の難関は「扉」。
一枚板の無垢材を使うと玄関扉だけで60万ぐらいするんだって。どひゃー。でも、ある業者からもらったサンプル見てもちっともかっこよくなくて響かない。むしろ、いつも打ち合わせするお店のテーブルの後ろにあるトイレ扉(写真)が僕ら夫婦はかなりお気に入りで、これを玄関用に作ってもらうと30万ぐらいでできるらしい。よし、これで決まりだ。玄関の扉に限っては、普通でも結構高くつくんですってね…。
問題は家の中の開き戸、それから洗濯用に使いたい外へ通じる扉。こっちまで同じ仕様してしまうと予算がいくらあっても足りない…。ここは要検討。古材の扉でもあれば、それに合わせてつけることもできるそうです。
そろそろ立面図に入るっぽい。次回打ち合わせは2週間後。それまでにTVの位置やテーブルの位置やコンセントの数などを検討しておかなければ。
設計・工事監理契約
Freecloudにて、「設計・工事監理業務委託契約書」を締結。設計はもちろん、工事が始まってからの監理業務(ちゃんと設計図通り進行しているかをチェックしてくれたりとか)も含め、建築費の8%の業務報酬で委託しています。通常は10〜12%ぐらいが相場のようなので、かなりお得ですよね。今日は業務報酬の1/3を支払いました。今後の設計についてはラフではなくCADで行っていくようです。
不動産からも連絡。土地を実測した結果、当初の広さより0.5坪ほど面積が増えたとのこと。契約内容によると実測して増減があった場合は坪単価で計算して金額が増減するという項目があるため、多少金額が増えてしまうのは仕方ない。しかし、日常ではありえない金額のことだけにちょっと誤差が出たといっても十万単位で動くので、金銭感覚が麻痺しそう…。「10万ぐらいはしょうがないよね」って普通じゃありえないし(苦笑)
建物打ち合わせ(5)
前回の打ち合わせ以降、全体の方向性とかイメージがようやく固まりつつあったので、今回は仕様については一旦リセットして、もう一度こちらの希望をヒヤリングするという作業になりました。
●土間の天井は高く(約2700mm)、生活空間の天井は低く(約2200mm)。普通は2450mmぐらいなので、これだけでも相当インパクトが違うようです
●玄関扉の取っ手は鉄を打ち出したモノ
●土間からリビングに上がる階段には、奥さんの実家にある古材の梁を使う
●対面式キッチンのリビング側の壁、リビングと寝室の間の壁を設置。いずれも天井まではつけないもの。素材はRCコンクリート。その付近に古民具を置く
●リビングが狭いので、キッチンの存在感が大きすぎないように、キッチンは土間と同じベースラインにして段差をつける
●書斎の天板はより広く使いたいのでL字に
●外観イメージは「ヨーロッパ(スイスとか?)の田舎の民家風」。白壁に石素材っぽい屋根。形状は切妻に変更。下屋をつける
●洗面台は住宅用のいろいろついているモノではなく、公共・店舗用の超シンプルなモノで(安価)。持参のガラス板があるのでそれを棚として使う
等々。昨日の打ち合わせの内容はかなり全体のイメージを連想させる内容で大満足。4人の共通理解も増え、同じベクトルで会話が進むようになったのは大きな進歩です。しかし昨日のはあくまでまずは希望を全部聞くというもので、これから優先順位を決めて無理なものは妥協して諦めるという過酷な作業に入ります(苦笑)。まだまだ、先は長い。でも楽しい。
土地契約
午前10時より不動産の事務所に売主と買主(土地分筆のため隣の家の人も買主)が集合して契約書にサイン。売主の方が入院中ということで委任状により代理人の方(おじいさま)がいらっしゃいました。顔を会わせると開口一番「デザインやってるだってね」って満面の笑顔で話しかけてきた。この方は戦後まもなくして看板屋をはじめたそうで、年配の方とデザインの話をするなんて思わなかったのでなんか嬉しかったです。
手付け金を現金で支払い、契約作業も滞りなく無事履行。また、一歩前進です。
建物打ち合わせ(4)
家にはたくさんの建築系雑誌がありますが、今のバイブルはX-Knowledgeの「HOME」です。
それにしても、外観のイメージを伝えるって難しい。
当初、なんとなく使いやすい「モダン」なんていうキーワードを僕が軽々しく使ってしまったばかりに、設計側と施主側のイメージが噛みあわなくなってしまった感じ。僕と奥さんの間でもまだまとまった答えが導き出せていなかったので、これではマズイなってことでそのへんをふたりで集中的に考えて方向性を決めました。
奥さんのほうが僕の100倍ぐらい家に対するビジョンが明確。僕はどちらかと守備範囲が広いので、「モダンも、いいよね〜」となりがちですが、だんだん話を詰めてくると、「モダンは、違うよなぁ」という結論に(爆)。これまでのことをまとめると、
●キーワードは「ジャパニーズかぶれのヨーロピアン」(だったっけかな!?要確認)とか「小屋」
●かといって南欧リゾートみたいにはならないように
●新しい〜、キレイ〜みたいな感覚はいらない
●老朽化しても、自分たちの手で施しがきく味のある家
昨日の打ち合わせは奥さんひとりで行ってもらったのですが、実現したいことが明確なのでかなり設計士さんにもイメージが伝わった様子。いままで建築士さんが抱いていたイメージは「アメリカかぶれのジャパニーズ」だったそうで、それでは随分違ってしまいます。いかに施主側からイメージをうまく伝えていくかが重要。ってのを再認識。
とりあえず、彼女のエンジンが全開となれば、僕は両者の間をバランスとって泳いでいけばよさそうだ。
昨日伝えてもらった新たな希望は次のとおり。
●トップライトはいらない
●屋根の勾配はできるだけ緩く。天井も低く
●キッチンとリビングの間に階段を設ける
●フリースペースの床はモルタル+炭ではなく、土間にする
●屋根は写真みたいな感じ(三水村ワイナリー/サンクゼール)
●庭に面する窓は、木枠のものがあればソレで。
●玄関ドア正面部にアプローチ 等々
これでだいぶ間取り・内装・外観のほうは固まりつつあるので、ディテールのほうもどんどん考えて行かねば。
建物打ち合わせ(3)
実質3回目となるので、表題は(3)からで。
今日は夫婦揃って設計士さんのお店に行って建築士さんを交えて打ち合わせ。間取りのほうはほぼ確定してきたのでより細かい部分の検討を始めました。建築士さんの提示するラフスケッチも少しずつアウトラインが浮かび上がってきているので随分イメージも膨らんできます。
●懸案事項だった内装については、クロスは一切貼らずに水性塗料で白く塗装してもらうことに。あとで自分たちで塗ることも可。壁はコンパネをつかって釘で叩いても大丈夫なように。イメージとしてはこのお店のような感じになるというので夫婦共々大喜び。
●屋根の勾配は片流れ。天井もその勾配を生かすので、玄関(東)からはいったときに西方向に向かって天井がグーンと高くなる感じ(高さ4m)。部屋が狭い分そこで空間的にインパクトを持たせます。最初の設計ではロフトを断念せざるを得なかったのですが、この設計だと、北西に位置するウォークインクローゼットの天井を低くすれば屋根との間に隙間ができるのでそこをロフトっぽく収納として使えます。また、天井にはトップライトを設けて光を取り入れます。
●洗面台は活用度が低いのと一般的な洗面台セットみたいなのは好きではないので、受けだけのシンプルなものに。正面の壁に木枠付きの鏡とかを置いて、側面の壁に持参のガラス板を設置すればOK。
などなど。
設計士さん、建築士さんともいろいろな提案をしてくれる中で、素材ひとつとっても必ずその長所・短所を言ってくれます。これがプロの仕事だと思います。どんな仕事でもそうですが、そこをおろそかにするのはミスリードですから。厳しい予算繰りを考えること、少しでもいいモノを作ろうという気持ち、建築家として快適で安全な住まいを提供する使命、そういったことを綿密に摺り合わせることで、良いモノができあがっていくんだと思いました。
まだ、外観のイメージが自分の中でもできあがってきていません。次回の打ち合わせでは建築士さんのほうでラフスケッチを描いてきてくれるとのこと。楽しみです。
融資が決まったので
希望の借入額まで融資してもらえることが決まったので、これで第一段階クリアといったかんじでしょうか。これから不動産を押さえてもらって分筆手続き、土地の契約と融資の手続きを進めていきます。今日は朝イチで市役所に行って住民票謄本(融資用と土地契約用で1通ずつ)、印鑑証明3通、所得証明書1通を用意。そのまま銀行へ足を運んで担当の方に提出。
住宅ローンは土地と建物で2本立て。土地のほうは契約時に融資をしてもらわなくてはいけないし、建物は完成しないと融資が実行できないので2つに分けます。
ローンは最長6カ月の据え置きが可能。建物が建つまでアパートの家賃も払わなくてはいけないのでその分据え置きしてもらうというやつです。でもその間金利は払わなくてはいけないので(元金はもちろん減らない)、その差額を計算して据え置きを実行するかは要検討。そんなに変わらないのだったら据え置きしないほうがいいんだよな…。
建物の工程表
2004.11 銀行融資実行、土地契約、建築設計契約
2004.12 基本設計(1ヶ月)
2005.01 実施設計(1ヶ月)
2005.02 図渡し・業者見積り依頼(2週間) 、業者選定(2週間) 、確認申請
2005.03 工事着工(工期4ヶ月)
設計士さんから工程表が届きました。融資が決まればこんなスケジュールで進むことになります。基本設計でとことん議論するため、今年いっぱいぐらいまでは頻繁な打ち合わせになりそうです。とりあえずエレベーション(立面図)に向けて詰めていく予定とのこと。
しかし、まだ銀行から融資の結果が出てこない。なんかこれが決まらないと落ち着かないな…
金利優遇キャンペーン
昨日は銀行に行って融資の相談に必要な書類を提出してきました。6月に一度審査してもらっているのですが、概算の見積もりを添付して正式な借り入れ額を決めてもらいます。
昨日初めて知ったのですが今回借り入れする銀行はちょうど「住宅ローン金利優遇キャンペーン」(H17年3月31日まで)というのをやっていて、条件を全て満たすと最大0.8%の優遇が受けられるとのこと!これはデカい!
仮に借り入れ額1,000万円、返済35年で金利が3.0%(10年固定)だとすると総支払額が約1,616万円なのですが、0.8%引いて2.2%で計算すると総支払額は約1,435万円となりトータル200万円弱も変わってきます。これから金利はどんどん上がっていくと言われているので、当初10年でも低金利で借り入れできればかなり嬉しいなぁ。その間に繰り上げ返済もできればベスト(間違ってたらご指摘ください)。
建物のスタートプラン
建物の現時点での主なプランはこんな感じ。間取りは2LDKってことになるのかな?
●玄関扉は無垢材の分厚い一枚板。外壁素材は未定ですが、黒っぽい感じ。セメントという案もあり。
●15.75坪しかないくせに玄関だけでナント4.5畳w。いわゆる下駄箱のある玄関ではなく、ギャラリースペースを兼ねた部屋となります。コンクリートの段差を置くだけ。窓はなく、ガラスブロックを使ったスリットをつけ、外の光を取り入れます。床はモルタルに炭を混ぜるらしい。壁は自分たちで塗装する予定。
●キッチンは実家に設置していたTOYO KITCHENのもの(写真)を移設。
●パソコン置いたりする書斎の机の天板は、設計士さんが経営するアジアンインテリアショップ、FreeCloudから調達してもらうインドネシア産のSuarという一枚板を使います。厚さ50mm、幅1800mm。
●腰窓は一切なく、空気の循環を考えた小さい窓をいくつか配置する感じ。リビングに唯一大きな窓を置き、庭が見えるように。シャッターつければ防犯対策もバッチリ。庭の植栽などは奥さんのお父さんがプロ級なので安心。
●奥さん持参のガラス板が数枚あるので、棚として活用できれば。
●照明は等間隔で天井埋め込みのダウンライトを10個ほど。リビングや書斎の上などにはペンダントライト。蛍光灯は使いません。部分的に間接照明も。
などなど。一見風変わりで金かかるんじゃねーの!?って思うかもしれませんが、窓が少ない(小さい)、ガラスブロックを使う、壁の一部はクロス貼らない、ダウンライトを使うなどは全てローコストにつながります。この中で金かかるのは玄関と書斎天板ですね。でもここだけはちょっとこだわりたいところです。
予算の関係もあるので全て実現するかは未定ですが、ただ単に素材の質を落としてローコストっていうんじゃイヤなので、いろいろアイデア練っていらない部分はバッサリ切る、という勇気が必要かもです。デザインもそうですが、制限のある中であれこれ考えるのって楽しいです。