涙女

cover「涙女」(2002年カナダ・フランス・韓国/リュウ・ビンジェン監督/リャオ・チン主演)
北京で暮らすグイは、不法DVDを売ってわずかな稼ぎを家に持ってかえるが、だらしない夫が麻雀で負けた金に使ってしまう、そんな毎日。ある日夫は麻雀仲間とケンカして傷害を負わせてしまい刑務所行きに。保釈金を払う金も、怪我を負わせた相手への治療代も全くないグイは、田舎に戻って友人から「葬式の泣き女」の仕事を始める…。
冠婚葬祭って国によって違うし、同じ国でも地方によって形式は様々。「泣き(哭き)女」とは、葬儀での悲しい気持ちを泣くことで表現する儀式として行い、報酬やチップを貰う仕事らしい。文化の違いに観ているこちらが戸惑うが、まぁその違いを観ているだけでも面白いし、実際その光景はちょっと滑稽なものだった。物語はグイが不甲斐ない夫を刑務所から出所させるために金を稼ぐのだが、最後は彼女の孤独さが浮き彫りになる結末に。ニュースなどで触れる機会が増えた中国文化の断片を、登場人物を通じて垣間見ることができる映画です。

死ぬまでにしたい10のこと

cover「死ぬまでにしたい10のこと」(2003年スペイン・カナダ/イザベル・コヘット監督・サラ・ポーリー主演)
優しい夫と2人の子どもを育てている23歳のアンに突然降りかかった「ガンで余命2、3カ月」の宣告。アンは誰にもそのことを告げずに、ノートに死ぬまでにしたい10のことを書き留め、実行していくことで前向きに残りの人生を生きていく、というストーリー。愛する家族へ愛情をたっぷりと注ぎ込み自分がいなくなったあとのことをちゃんと考えながらも、平凡で取り柄のない生活から脱しようと浮気をして利己的に過ごしたりと、健気で一生懸命生きていく姿がうまく描かれている。美しい映像の中で等身大の演技をみせる主演のサラ・ポーリーが抜群によい。周りを固める夫役のスコット・スピードマンや母親役のデボラ・ハリーも素晴らしいです。浮気相手の存在感が希薄だったりして興ざめする場面もなきにしもあらずでしたが、あまり悲劇的に描かれていないところがこの映画の良さなんでしょうか。★3つ。

のび太の結婚前夜

coverたまたまチャンネルを回していたら大人ののび太がでてたので何だろうと思って見た。もう何年もテレ朝でやってるドラえもん観てなかったし、「おぉ、ドラえもんもついに大人時代のやってるのかー?」なんて勘違いも甚だしい…w。
「のび太の結婚前夜」という映画らしい。そのまま最後まで観てたのですが気がついたら頬に涙が…。のび太もジャイアンもスネ夫も皆かっこいい(見た目じゃなくてね)。ジャイアンがのび太にかけた言葉としずかちゃんのお父さんの言葉にジーンときました。ドラえもんに頼らずにがんばろうと決意する姿が涙ぐましい 「帰ってきたドラえもん」並によかったです。やっぱいいねぇドラえもん。
ふと、こんなの使っててごめんなさいって思いました。

TAXI NY

coverTAXI NY(2004アメリカ、ティム・ストーリー監督、クイーン・ラティファ、ジミー・ファロン出演)」
タイトルだけで親近感がわくというか気になる映画…。リュック・ベッソンの「TAXi」のハリウッド版リメイクだそうです。サイトみてもいまいち面白そうじゃない感じなのですが、ネット見てると意外と評判もいいみたいなんでいつかレンタルでたら観てみようかな。まぁ、でかくて高級なセダンの改造車ってそれだけでちょっと拒絶反応なのですが…(イタリアいったとき、ベンツのタクシーに乗ってた若い運転手が無茶苦茶乱暴運転だったので)。
車はしょぼくてボロボロだけど、エンジンだけすごいとか、そういうのが好きだなぁ…。

MIND GAME

cover「MIND GAME(2004年日本/湯浅政明監督・ロビン西原作)」
会社の先輩から借りました。ロビン西の同名コミックを、「クレヨンしんちゃん」などで有名なアニメーター・湯浅政明が脚色・監督、STUDIO4℃が制作した長編アニメーション。アニメーションってあまり見ないんですけど、こんな斬新な映像ははじめてでかなり衝撃的でした。驚きの連続です。実写とアニメが組み合わさり、しかも絵はコロコロとタッチがかわっていく。主人公の心理状態の浮沈を表す描写も面白いです。アニメーターの「これでもかっ!」っていうハイテンションなエネルギーを感じます。ストーリーとメッセージはシンプルですが、有無を言わせず突き進んでいく場面展開と、そのコロコロ変わる絵面がうまくシンクロして、難しいことは考えなくてもわかるからとにかくこの絵を観ながら楽しむしかない、って思わせる感じがしました。

ジャック・ブラック最高!

cover「スクール・オブ・ロック(2004年アメリカ/リチャード・リンクエイター監督、出演:ジャック・ブラック)」
バンド仲間から見放され社会からドロップアウトしていたミュージシャンのデューイは、友人になりすまして規律の厳しい名門小学校の代用教員として働くことに。楽器ができる生徒とバンドを組み、バンドバトルに出場して優勝を目指す…というのがあらすじ。ダメ教師が学校に新風を起こし、「自由に生きろ」というメッセージで生徒を育んでいく…なんてのはストーリー展開としてはベタベタなんだけど、僕が一番好きな展開。根底には異常なまでの「ロック愛」が充満していて、ジャック・ブラックが巨体をうねらせ跳ね上がりギターを弾く姿や、ロックに興味なかった生徒たちが、反骨精神とともにロックの神髄に目覚めていく様が見ていてめちゃくちゃ痛快。最後のバンドバトルの演奏シーンも感動的。ロック最高!

「スクール・オブ・ロック」

桜桃の味

cover「桜桃の味(1997年イラン/アッバス・キアロスタミ監督)」
自殺を決心した中年男が、ジグザグの埃舞う山道を車を運転しながら自殺を手助けをしてくれる人を探す。自ら掘った穴に入り死を遂げたあと、その穴を土で埋めてくれるように頼むわけだ。当然、誰もが不気味に思い拒否する。若いクルド人兵士も、アフガンの神学生も車を降りてしまう。そうやって物語は淡々と進む。しかし、その依頼を引き受ける老人が現れた。老人は、自らの自殺未遂体験を話し、死ではなく生について静かに語りかける。手助けをしてくれる老人の出現により自らの「死」への道が開かれたのに、老人は「生」について説く。中年男の心は…。というようなストーリー。あまりに淡々としているので退屈な人は寝てしまうかもしれないw。この監督らしい独特の手法の作品だなぁと思うし、哲学的(決して難解ではない)で玄人受けしそうな作品だとは思う。正直、見終わったあと「あぁん!?」という微妙な感想を持ったのですが、妙に印象が深いというか、「桑の実や桜桃が美味しい、だから生きている」とか「あの美しい夕焼けを、もう一度見たくはないのか」というようなメッセージは心に残っています。この映画を絶賛する人は非常に多いようですが、こうやってあらすじをつづっていくうちに、なんとなくその気持ちがわかってきたような気がしました。
1997年カンヌ映画祭パルムドール受賞。

早く観たい華氏911

MSN-Mainichi INTERACTIVE 映画

華氏911:「反ブッシュ映画」賛否過熱

大統領選まで5カ月を切った米国で、マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「華氏911」への賛否両論が過熱している。カンヌ国際映画祭で最高賞を獲得したのに、ウォルト・ディズニー社が国内配給を拒否。アカデミー賞監督でもあるムーア氏が腕を振るった反ブッシュ映画は、公開前から爆弾扱いだ。(以下略)

ボウリング・フォー・コロンバイン

cover「ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年カナダ/マイケル・ムーア監督)」
アカデミー賞やカンヌなどいろんな賞を受賞した作品なので今更説明はいらないと思いますが、アメリカの銃社会について鋭くメスをいれ、カメラ片手にいろんな人にアポ無し取材にいくドキュメンタリー映画。近所のビデオ屋にいついっても貸し出し中だったのがやっと借りられました。
アメリカの歴史と現実、常に恐怖心が先行する理由、そしてショッキングな事件…。非常に見応えのある内容でした。マイケル・ムーアのジャーナリストとしての気概に溢れる視点、際どく鋭い行動力は素晴らしいと思います。今そこにある現実を真っ直ぐに伝えてくれた内容に、何か突き動かされたような気がしました。この事件で批判が集まったマリリン・マンソンが恐怖喚起アピールするメディアに強烈なメッセージを残したシーンはよかった。ファンになりそう…。
「……洪水、エイズ、殺人……メディアは恐怖と消費の一大キャンペーンをつくりだす。そしてこのキャンペーンは、人々を恐がらせることによって消費へと向かわせようとする発想に基づいている。その恐怖心が人を銃に向かわせるのだ。」
マリリン・マンソンを生み出したのは、まさしくアメリカなんですね。そして政府にすら影響を与えうる内容の映画が公開され、アカデミー賞まで受賞してしまうアメリカの“表現社会”もすごい。DVDで購入してもいいと思える作品でした。

ボウリング・フォー・コロンバイン公式サイト

渡辺謙と吉永小百合

スポニチアネックス 芸能 記事

女優・吉永小百合(59)の出演111本目となる主演映画「北の零年」(監督行定勲)のロケが21日、長野県上高井郡で行われた。観光名所になっている「水中(みずなか)のしだれ桜」をバックにしたシーンで、夫役の渡辺謙(44)が撮影に初参加した。
うおー知らなかった!桜の手前にセットらしきものが組まれていたのはロケに使うためだったのか…。

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