NEW YORK

1996年3月。大学でマスコミュニケーションを専攻していた僕は、ゼミの先生などが企画した「アメリカマスコミ見学ツアー」に参加。この企画を聞いたその瞬間に即参加を決めましたね。めったにそんな経験できないですから。同ゼミからは僕の学年で1人、先輩は3人参加。関東近辺の他の大学の学生も参加し、ワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、NBC、WABCなどの主要メディアを訪問し、アメリカのマスコミュニケーションについて勉強してくる。

【Washington D.C.】

●国防総省ペンタゴン
アメリカの威信、ペンタゴンは、驚くことに巨大な観光名所だった!どの部屋も無防備にドアが開けっ放しでびっくり。どの廊下の壁にも戦争に関する絵画がびっしりと掲げられていて、まさに美術館といった趣。
●ワシントン・ポスト
ニクソンを退陣に追い込んだウォーターゲート事件で有名なワシントンポストは約80万部発行の地方紙。ここでは編集長自らが社内を案内してくれて、同紙の歴史や現在の状況などを丁寧に説明していただく。オンブズマン制度の導入などが興味深かった。
●ホワイトハウス
朝早く散歩。意外と警備は少ない。ワシントンの朝はとても澄んでいて、朝日が透き通っていた。街角には新聞のボックスがたっていて、みんなそこに立ち寄って新聞を買っていた。ワシントンはあまり店がなく、朝食をとるところを探すのに一苦労だった。
●スミソニアン博物館
B-29があった。博物館の中はたくさんの飛行機でいっぱいだった。その後国立美術館へ。モネの本を買う。

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ダレス空港をプロペラ機で出発。綺麗に区画されたマンハッタン島はまるでシムシティのよう。小さな機体が爆音と大きな揺れとともに飛んでいたので落ちるのではないかと結構不安だった。1時間のフライトを楽しみ、ニューヨークのラガーディア空港に着く。


【New York】

ブルックリンブリッジから眺めるマンハッタンの景色は圧巻!ロックフェラーセンター、タイムズスクエア、エンパイアステートビル、グリニッジビレッジ、ウォール街(近くのマクドナルドの中にグランドピアノがあって、店員がタキシードだったような…それにドアマンもいたような…)、バッテリーパーク(自由の女神や、ワールド・トレードセンターが見えるとても眺めのいい場所)等を車窓見学。カーネギーホールに近いオムニ・パーク・セントラル・ホテルに宿泊。

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●コロンビア大学
アメリカでも有数の名門校。休日のはずがキャンパス内は学生でいっぱい。あらゆる人種が集まっていて、垣根が取り払われた空間はまさしくインターナショナル。
●NTVインターナショナル
引率のゼミの先生(元日本テレビ)の後輩、隅井孝雄氏が社長をやっているというNTVインターナショナルは、米国における日本テレビグループの制作を含むすべての業務の窓口。ロックフェラーセンターの中にある。相手が日本人というのもあって、みんな質問攻め。アメリカのジャーナリズムのいろいろな話を聞かせていただきました。
●ニューヨークタイムズ
新聞社って、日本にいてもなかなか足を踏み入れる機会もなく、しかもアメリカン・ジャーナリズムをひっぱるニューヨークタイムズの中に入れるってことは貴重な体験でした。アメリカの主要日刊高級紙で100万部強発行。入り口がやたら地味で、狭かった記憶がある。
●WABCラジオ
社会的にも大きな影響を与えるとっても過激なDJを擁するWABC。時には銃をもった過激なリスナーが襲ってくるという予備知識を抱いていたのでビクビクしながら一同局に入ったのだが、中はそんな緊張感を吹きとばすぐらいの笑いに満ちた空間だった。なんかその瞬間、言葉に表せないようなパワーのようなものを感じた。ケーキと名刺でお出迎え。帰りにはNYヤンキースのバットとWABCのマグカップやステッカーをプレゼントしてくれた。なにもかも圧倒された。
●NBC
ABCCBSと並ぶアメリカ三大ネットワークのひとつ。ロックフェラーセンターのGEビルにある。エントランスの照明がいかにもアメリカ!って感じで感動。ロビーにはいろんな人がごったがえし状態。一般公開のスタジオツアーに訪れる人がほとんどだったかも。有名人に会えるかなぁとミーハー根性丸出しでキョロキョロしてたけど結局そんなことはなかった。局の人に案内されてあちこち行って、スタジオとかもガラス越しに見えたんだけど、残念ながら収録中ではなかった。ミニスタジオで天気予報の実演ができるらしい。もちろん英語が堪能じゃないとダメだけど。
かつてアメリカでは「テレビは絶対嘘はつかない。真実のみを映し出すメディア」と捉えられていて、その影響力はものすごかったようだ。それゆえにその影響力を利用したスキャンダルもあって、それを題材にした映画「クイズ・ショウ」を事前に観ていたのでアメリカのテレビ局に対する関心は高まっていく。

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●ダコタハウス
ロマネスク調のアパート。ご存知ジョンレノンとオノ・ヨーコが住んでいた場所。ジョンはここで射殺された。向かいの道路を挟んだセントラルパーク内にストロベリー・フィールズがある。

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●ストロベリー・フィールズ
イマジンモザイクのモニュメント。中央に「IMAGINE」の文字が書かれている。世界中からジョン・レノンのファンが訪れるようだ。
●ブロードウェイミュージカル
日本人が行く定番の場所。ほんとに観てる人のほとんどが日本人だった気も。僕が観たのは「美女と野獣」と「CATS」。ミュージカル自体は日本でいくつか観たことがあったけど、こっちのはやっぱりスケールが違ったような気がする。「美女と野獣」はディズニー映画で鑑賞済みだったので英語わからなくても話がわかるので、音楽と演技で十分笑って堪能。「CATS」も大まかなガイドラインは知ってたけどなかなか理解するところまではいかなかった。でも「Memory」の美しさに鳥肌。日本に帰って即行でCD買いました。

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● HARDROCK CAFE
カーネギーホール近くの57Stにあるテーマレストラン。ギターの形をしたピンがかっこよくて購入。
●チェルシーホテル
多くのアーティストやアンダーワールドな住人の足跡が刻まれているビクトリア様式のチェルシーホテル。ロビーからしてアーティスティックな絵画が飾られており、とても独特な空間だ。大きめのソファーにどっかりと腰掛けて、テーブルの上にあったボロボロの日刊紙を手にとって、読みもしない斜め読み。いい気分。年季の入った階段を一段づつかみしめて登っていく。時々すれちがう住人は、きょろきょろしてる日本人がうざったそうだった。
●ホイットニー美術館
アッパーイーストサイドにある有名な美術館。ホイットニー女史の所有するコレクションを中心とした展示になっていて、アンディ・ウォーホルやリキテンシュタインをはじめアメリカ人アーティストのものがほとんど。個性充満で、グロいものがおおくてちょっと気持ち悪かったかも。ここで衝撃的だったのはウィレム・デ・クーニングの一連の作品。絵画を見てこれほど衝撃を受けたことはなかった。緊張感とダイナミズムの大きな作品群は、まさに20世紀の現代アート。
●メトロポリタン美術館
セントラルパークの東側、アッパーイーストサイドの5番街にある世界三大美術館の一つで、300万点の所蔵品のうち4分の1が展示されているらしい。全て見て回るには3日かかるそうだ。外観からしてばかでかい。これは、入る前からある程度予習しておかないと、見たいものが見られない!と思って僕はやっぱりモネを中心とした印象派のフロアへ直行。直行といってもかなり迷ったんだけど。とにかく教科書とかで見たことのある有名な絵画がズラリ。興奮もピークに達しました。
●カーネギー・デリカテッセン
ブロードウェイに近いので劇場関係者がよく来るようだ。店内の壁には歴代のブロードウェイのスターのサインやら写真やらで埋め尽くされており、いかにもNYといった趣。そしてこの店の朝食のオムレツにびっくり!とにかくデカイ。卵いくつ使ってるのか知らないけど、その量の多さに目がテン。いろいろな野菜とかが入ってて美味しかったけど全部は無理だった。恐るべしアメリカ人。その後チーズケーキを頼んだんだけど、これまたデカイ。しかも甘い。どちらもいつも食べる量の3倍ぐらいはありそう。

[ TRAVEL ] Posted by hara at 1996年03月11日 16:23